2023春日若宮おん祭〜大宿所詣、み湯立て神事〜

最終更新日

2023年12月15日撮影

奈良春日大社の最も大きなお祭りである春日若宮おん祭が始まりました。おん祭は平安時代から途切れることなく続き今年で888回目を迎えるとか(パチパチパチ)
2019年、2022年は悪天候で雨儀で開催、2020年,2021年はコロナ禍で縮小開催ということで実に4年ぶりのフルバージョンでの開催となりました。
過去の投稿(2022/12)→2022春日若宮おん祭が始まりました〜大宿所の御湯立て神事〜
過去の投稿(2019/12)→2019春日若宮おん祭〜大宿所祭〜
過去の投稿(2018/12)→2018春日若宮おん祭〜大宿所祭〜

おん祭は大宿所詣からはじまります。JR奈良駅から渡り神子行列が出発し、三条通りを東に、東向通りから花芝商店街、奈良女子大で折り返し近鉄奈良駅、小西通り、餅飯殿、大宿所と奈良市のにぎやかな通りを歩きます。

この行列の中心は、辰市神子(たついちのみこ)八嶋神子(やしまのみこ)郷神子(ごうのみこ)奈良神子(ならのみこ)の4名の神子で頭に白い被衣をかけ、輿に乗っています。観光都市奈良の一番人通りの多いところをこの行列が進んでいくので、行列に出合った観光客らはびっくりしながらも美しい神子をスマホやカメラにおさめていました。

今日は大宿所で大宿所祭が執り行なわれ、それに前後して行事の無事を祈る御湯立(みゆたて)が行われました。
儀式を行うのはみ湯立て儀式を受け継ぎ30年以上ソネッタン(湯立巫女)をつとめる加奥さん。直径1メートルほどの大釜の湯に酒や米を入れた後、束になったクマザサの葉を湯にひたし、「サヨーサ、サヨーサ」と唱えながら釜の湯を振りまきます。

ソネッタンは腰にわらで編んだサンバイコを巻きます。このサンバイコは安産をはじめ、霊験あらたかなものと言われています。
久々にフルバージョンでおん祭が開催されることがとても嬉しいニュースであり、今日の大宿所詣でを見て祭りのあるありがたさが込み上げてきます。平安時代から続く大和の伝統行事を支え守り継いで下さる方々に感謝です。