2023春日若宮おん祭〜お旅所祭 神遊〜

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2023年12月17日撮影

春日若宮おん祭はひさびさのフルバージョンでの開催です。今日の奈良市は一気に冬の寒さがやってきて、いつものおん祭がやってきたという感じです。
お昼には、お旅所の御仮殿に遷られた若宮様のもとに芸能集団や祭礼に加わる人びとが市中を練り歩くお渡り式(おわたりしき)が華やかに行われました。夕方からはお旅所祭の神遊(かみあそび)を見せていただきました。

お旅所には、一段高い所に若宮様が居られる御仮殿があり、その前に少し高く芝舞台が設けられています。芝舞台の前には左右に大きな鼉太鼓が据えられていて、舞台の両側には雅楽演奏や観客の席があります。
田楽の奉納が始まりました。

浄衣(じょうえ)という白い衣に身を包んだ六人の人々は清男(せいのう)の一座です。
他所では見ることのない古い舞で、独特の旋律、リズムで舞が行われます。この頃からあたりが暗くなってきて、今いるところから違う世界に導かれるような感触です。

神楽式。パンフレットによると、神楽式は翁を略式にしたもので、翁は新年や大事な演能会・神事の能の最初に演じられ、天下泰平を祈願する儀式と書かれています。

鼉太鼓を間近で聞くのも5年ぶりです。鼉太鼓の音は大音響というのでなく、なんか地底から突き上げられうようなゆっくりした波動を感じます。

舞楽は飛鳥・白鳳から奈良時代にかけて古代朝鮮や中国大陸から伝えられた舞です。この舞は左舞の萬歳楽(まんざいらく)です。