プロジェクトのショーストッパー(show-stopper)を監視する

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Green Day Concert Crowd - Put Your Hands Up For Green Day
Green Day Concert Crowd – Put Your Hands Up For Green Day / Anirudh Koul

ショーストッパー(show-stopper)という言葉があります。本来は演劇の世界などで拍手喝采でショーが中断するほどの名演技という意味らしいのですが、ITの世界ではプロジェクトを中止せざるを得ないような致命的な問題を指すようです。

経営陣にプロジェクトの承認をもらってスタートを切りたい時に、プロジェクト計画の数字の見映えを良くするために、プロジェクトに関係する前提条件にあれこれ仮定を立てて何度でも計画の数字を書き直すことがあります。これらの仮説のどれが正しくて、どれが誤りなのかはプロジェクトが始まらないとわかりません。そしてたいていのプロジェクトでは仮説の誤りが判明したときには、プロジェクトは修正ができないほど厳しい状況に陥っているものです。

プロジェクトが失敗するのは、これらの前提条件が間違っていた時なのです。これら前提条件の誤りがプロジェクトのショーストッパーなのです。プロジェクトの進行中はこれらのショーストッパーが仮定した範囲内でおさまっているかの監視を怠ってはいけません。

計画を作る時に、前提とした条件をリストアップして、それらが成立する条件を明確にしておきます。
それらの条件の予測が外れた場合の影響度の高いものと、予測が外れる確率の高いものに注目し、影響度と確率の高い順に条件を並べます。
このリストは、プロジェクトメンバーやステークホルダーと一緒に検討してレビューしてもらいます。
影響度と確率の高い条件が決まったらそれを追跡する担当者を決めて定期的に監視しなければなりません。

大事なことなので繰り返します。プロジェクト計画は何らかの前提条件をもとに結果を予測し作成されていますが、いざ計画が承認されるとどんな前提条件で計画が成立するのかをきれいさっぱり忘れてしまいます。プロジェクトを成功させるためにはその前提条件が満たされていることを常に監視しなければなりません。