2022春日若宮おん祭が始まりました〜大宿所の御湯立て神事〜

2022年12月15日撮影
ついこの間12月に入ったと思ったのですが、雑事に追われているうちにもうおん祭が始まりました。
おん祭は今回で887回目となる12月の大きな祭り事で、平安時代からずーっと途切れることが無く続いています。
この日は餅飯殿通りの大宿所で行われた御湯立て神事を見てきました。

御湯立ては3回行われます。午後2時半からは地元各商店街による大宿所詣行列の為に、午後4時半からは大和士の為に、また午後6時からは一般参拝者の為に「御湯」が立てられる。このうち2回目と3回目の御湯立てを拝見しました。

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御湯立は湯立巫女(ゆたてのみこ)が大釜で沸かした湯に米・酒を注いで清め、「サーヨーサー」の掛け声とともに笹でお湯を振り撒きます。巫女を務めるのは大和郡山市で代々御湯立の儀式を受け継いでいる加奥さん。
加奥さんという名字は珍しい名字だとおもいますが、天理市柳本町のおいしい蕎麦屋さん「かおく」となにか関係があるのだろうかと思ったり。

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「伊勢は神明天照(ていしょう)皇太神宮様の花の御湯(おんみゆ)なーり」
「左右左(さようさ)、左右左、左右左」
「南は蔵王権現様の花の御湯なーり」
「左右左、左右左、左右左」
いつもは湯気に隠れて飛び散る湯が見えないのですが、今回は近くから長いレンズで空中の湯しぶきを狙ってみました。

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懸物(かけもの)といわれる若宮様へのお供えです。塩鮭の他に鯛と雉が供えられています。

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午後6時からの3回目の御湯立てです。いままでは暗すぎて写真が撮れないと言われていたので2回めの御湯たてと大宿所祭を見て帰っていたのですが今年は3回目の御湯立てを見ました。
さすがに暗いです^^でも御湯たての湯気が大宿所の屋根を越えて昇って行き、これはこれで雰囲気があっていいのじゃないでしょうか。

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お昼は暖かかったのですが、日没を過ぎる一段と冷え込んできました。おん祭はこの寒さでないとおん祭らしくありません。気温が下がってきたおかげで御湯たての湯気が一段と大きく見えてきました。