東大寺修二会2025〜壇供搬入 参籠宿所入り 大中臣祓〜
2025年2月28日撮影
東大寺二月堂の修二会は別火坊の前行が終わり、明日から本行に入ります。別火坊にこもり本行の準備をされていた練行衆11人は2月28日午後、二月堂下の参籠宿所に移られます。
修二会の本行が行われる二月堂の周りは明日からの本行に向けて朝早くから準備が行われました。
過去の投稿(2024/2)→東大寺二月堂修二会2024〜参籠宿所入り、大中臣祓〜
過去の投稿(2023/2)→東大寺二月堂修二会2023〜参籠宿所入りの日〜
過去の投稿(2020/2)→東大寺二月堂修二会2020 〜参籠宿所入り 入浴 大中臣祓〜
過去の投稿(2019/2)→東大寺二月堂修二会 参籠宿所入り
二月堂の南階段を壇供を担いで若い二人が上がってきました。最近の自分はこの階段を一気に登るのが怪しくなってきており、若い人のパワーは羨ましい限りです。この壇供は修二会の前半(上七日)に供えられる壇供で2月24日の朝早く別火坊で庫裏で搗かれたものです。
お昼をすぎる頃、二月堂の裏参道を堂童子が上がってこられました。堂童子は練行衆の参籠宿所入りに先立って上堂され諸所の準備を行います。
開山堂前の駐車スペースに軽トラックが入ってきて童子たちが次々と練行衆の荷を参籠宿所に運び込んでいきます。荷物の籠(つづら)は別火坊でお香の煙で香薫されたもので、僧侶たちそれぞれの家紋が入っています。
運び込まれる荷物の中に差懸(さしかけ)があるとカメラマンたちはそのシーンを逃さないように急いでシャッターを切ります。練行衆が二月堂の内陣で使う履物でこの差懸を履いてカンカンカンと床を踏み鳴らします。修二会の記憶に残る音として差懸の踏音を真っ先に上げる人も多いでしょう。
別火坊を出られた練行衆が二月堂まで上がって来られました。昨今は練行衆の参籠宿所入り時の混雑を防止するために大仏殿東北角から二月堂までの二月堂裏参道の立ち入りは制限されています。
練行衆は食堂前で待ち受けている娑婆古練に一礼して参籠宿所に入っていかれました。
夕刻、「お祓いにござろう」の呼び出しで練行衆が参籠宿所から出てこられ、咒師(しゅし)が大中臣祓(おおなかとみのはらえ)と呼ぶ神仏習合の祓えの作法を行います。
終始無言で行われるこの行事は二月堂修二会独特の神秘性が漂う行事で、参拝の方々もじっと無言でその所作を見守っています。
大中臣祓が終わると食堂前から閼伽井屋にかけて注連縄がかけられて、いよいよ14日及ぶ修二会の本行が始まります。








