東大寺二月堂修二会2020 〜参籠宿所入り 入浴 大中臣祓〜

最終更新日

2020年2月29日

2月29日,東大寺二月堂の修二会(お水取り)にこもる練行衆11名は、別火坊での前行を終え、二月堂下にある参籠宿所に入られました。いよいよ3月14日までの修二会の本行が始まります。

参籠宿所入り 15時

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午後3時に練行衆の列は別火坊を出発し、大仏殿裏の二月堂への裏参道を参籠宿所をめざして静かに進みます。
この日はあいにくの雨模様でした。練行衆にとっては雨が降ると歩きにくいと思うのですが、カメラマンたちは不謹慎にも雨が降ると少しうきうきします。「東大寺」と書かれた傘が写真に映えるし、石畳が雨で濡れて一層美しくなるからです。

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土塀に囲まれた二月堂への参道を練行衆の列が進みます。やっぱり「東大寺」の傘がいい雰囲気を出してくれています。

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参籠宿所への最後の階段を登られます。このあたりにはたくさんのカメラマンや参拝客が練行衆の参籠宿所入りを見ようと詰めかけています。

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宿所前では、娑婆古練(しゃばこれん)と呼ばれる参籠経験豊富な長老の出迎えを受けます。練行衆たちは娑婆古練らに一礼し参籠宿所に入っていかれました。

入浴 16時

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一段落すると、入浴が始まります。

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今年初めてこもられる新入(しんにゅう)の望月大仙(だいせん)さん。一番最後に湯屋に入られました。

大中臣祓(おおなかとみのはらい) 18時

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「お祓いにござろう、お祓いにござろう」という声がかけられ、大中臣祓いが始まりました。

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参籠宿所入りあたりから雨が強くなってきて、大中臣祓ではかなり強い雨となりました。二月堂の修二会では神秘的な行法が多くありますが、大中臣祓いは時間的にも場所的にも見やすい神秘的な行法です。

作法を行うのは今年初めて「咒師」になられた森本公穣師。小綱(しょうこう)が持つ松明の炎が揺らめくなか、祓詞を黙誦され、御幣を振り、祓い浄めの儀式を行います。たくさんの人が傘もささずに無言の作法を見守りました。

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大中臣祓が終わるとすぐさまに食堂(じきどう)や宿所の周りに注連縄が張り巡らされます。しばらくの休息のあと、真夜中からいよいよ修二会の本行が始まります。