法隆寺の追儺会〜修二会結願の鬼追い行事〜

最終更新日

2024年2月3日撮影
2月3日は節分ということで奈良のあちこちで節分行事が行われ鬼さんが登場します。法隆寺でもこの日に鬼が登場するのですが、節分の行事というよりは2月1~3日にかけて西円堂で行われた修二会結願の後に行われる鬼追い行事です。
修二会結願の日に鬼追いが行われるのは他に桜井市の長谷寺のだだおしや薬師寺花会式の鬼追式がよく知られています。

追儺会の当日は西円堂の周囲は金網で仕切られておりさながらプロレスのデスマッチのリングのようになっています。これはこれから出て来る鬼から参拝者の身を守るためです。
西円堂の基壇を黒鬼、青鬼、赤鬼がそれぞれ動き回り松明を投げつけます。

金網が有るとはいえ眼の前で行われる鬼の所作はなかなかの迫力です。

昔は法隆寺の僧が鬼役を勤めていたようですだ、現在は法隆寺から1,2Km離れている法起寺周辺の岡本地区の住人が鬼役を担っています。
岡本地区は法隆寺から見て鬼門の(丑寅)方角なので岡本の人たちが勤仕することになったそうです。

法隆寺の追儺会をみるのは今日が初めてで、知識として鬼が松明を投げるのは知っていたました。けれど、まさか真正面に飛んでくるとは思わなかった。反射的に身をかがめたけど多分目の前の金網に当たったんじゃない?

最後には毘沙門天の法力により暴れていた鬼たちは平定されました。
世間一般的には今日は節分で明日は立春を迎えます。暦の上ではもう冬が終わりました。