2020 桜井市長谷寺のだだおし

最終更新日

2020年2月14日撮影

今日は長谷寺で行われていた修二会(しゅにえ)の結願(けちがん)の日で、鬼追い儀式のだだおしが行われます。
お昼から降っていた冬の雨は長谷寺に着いた頃にはようやく小降りとなり、だだおしが予定通り行われるようです。雨上がりとともに気温が冷え込んできて長谷寺本堂は濃い霧に包まれています。

2019年のだだ押しはこちらから
2018年のだだ押しはこちらから

例年、長谷寺の舞台近くで鬼や松明をアップで撮影していますが、今年は本堂の全景を撮ろうと遠くから三脚を立てて撮影することにしました。

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午後5時の少し前からだだおしの鬼が本堂外の舞台に上がってきました。鐘、太鼓、法螺貝のはっきりした音に混ざって鬼の叫び声も聞こえます。遠くから見ているせいか、本堂を包んでいる霧のせいか、例年と違って静かな落ち着いただだおしの撮影となりました。この一年間の罪や穢れを観音様の前で懺悔するという修二会にふさわしい雰囲気のように感じます。

周囲がさらに暗くなりはじめ、だだ押しが佳境に入ってきました。この大きな松明は赤鬼の松明のようです。松明の火が本堂正面に掲げられれている扁額の「大悲閣」を照らし出しました。大悲閣は大きな悲しみという意味ではなく、観音菩薩の「慈悲」に由来しています。人々の懺悔の祈りが観音様に届いたようです。

シャッタースピード1.5secで撮影した画像を3枚合成しました。