吉野山・金峯山寺で花供会式が盛大に行われました 2023

2023年4月10,11日撮影
桜で有名な吉野山、蔵王権現を本尊とする金峯山寺で蔵王権現様に桜の開花を報告する花供会式が盛大に行われました。今年の桜の開花は例年よりも10日ほど早くほとんどの桜が散ってしまいましたが、花供会式は春の吉野山でもっとも盛り上がる行事で大勢の観光客がこの行事を見学されていました。
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4月10日はたくさんの杵で餅をつく「花供千本づき」と女性行者による女人護摩供が行われます。蔵王堂の前では2基の餅搗き台が設けられ、参拝客と女性の行者さんが音頭に合わせてお餅をつきあげます。

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お餅のつき手は5,6人のセットとなっていて一通り搗き終わるとつぎのセットと交代していきます。出来たお餅は蔵王権現にお供えされます。

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花供千本づきのあと境内では女性による採灯大護摩供が行われました。女性だけの護摩供養は金峯山寺独特の護摩法会で、あまり他所では聞きません。

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この日は男性の修験者は護摩は近寄らずに結界の際から法螺貝で応援をします。この行者さんの法螺貝になにやら楽譜みたいなものがあります。行者さんはいろいろな場所や場合で法螺貝を吹いてコミュニケーションを取るのですが、これはそのための楽譜かなと思います。宿入、宿出という項目が見えていますが、他にどんな項目があるのかが気になります。


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4月11日は大名行列を見せていただきました。
この大名行列は10万石の格式をもつ行列で、奴行列、山伏、僧侶、金峯山の鬼、そして行列の最後は管長猊下が乗られた大名籠と続きます。行列の行程でこの場所だけ桜が咲いていました。

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行列は10:00に竹林院を出発して、蔵王堂までの約1kmを練り歩きます。途中の要所ではやっこさんのパフォーマンスが見られます。

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11時頃に蔵王堂に到着しました。沢山の観光客が境内に詰めかけて行列を迎えました。
管長猊下が籠から降りられて蔵王堂で「花供懺法会」が執り行われ、その後境内で「採灯大護摩供」が行われます。

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午後1時頃から、「御供まき」が行われ、昨日の千本づきで搗かれた餅がまかれました。