手向山八幡宮のお田植祭

2021年2月2日撮影

奈良市の手向山八幡宮のお田植祭に見せてもらいました。2021年の暦では節分は2月2日になっていますので例年より1日早く執り行われました。
お田植祭は一般に御田植、オンダ(御田)などと呼ばれていて、その年の五穀豊穣を神様に祈る神事です。
2020年のお田植祭の様子はこちらから→奈良市手向山八幡宮のお田植祭

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最初に、御幣をつけた笹竹を先頭に、巫女さん、牛に扮した牛童、翁面の田主、神官等が境内を一周します。

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一行は境内を廻った後楼門から入って拝殿に上がり、御田植の神事が始まりました。最初に田の水口を浄める水口祭を行います。

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続いて田主が鍬で田を打ちおこします。

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子どもさんが演じる牛童が犂(すき)を使って田を耕します。ほとんどのオンダで牛が出てきますが、子どもさんが牛に扮しているのは手向山さんだけでは無いでしょうか。

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拝殿の正面に来ると歩みを止めて大きな声で「もー,もー」と鳴いてくれます。牛さんが元気に鳴くたびに場内から拍手が上がります。

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続いて、柄振り(トンボのようなもの)を使う所作があります。耕された田の土を平らにし種籾を蒔く準備をします。

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田主は榊と松で飾られた天秤棒を担ぎ拝殿を回ります。これは肥使いといわれ榊と松は肥桶を表現しています。

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田が作られて、いよいよ種籾撒きが行われます。田主は「福桶」を持って四方に向かって種籾をまきます。「福の種、撒こうよ。東田へ撒こうよ。南田へ撒こうよ。北田へ撒こうよ。川上田へ撒こうよ。日本国へ、撒こうよ」
毎年のことですが、この声を聞くと晴れやかな幸せな気分になれます。今年は豊年でありますように、コロナウィルスも沈静化しますように。