レビューの説明は言い訳からはじめない

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self-made motivational poster and job interview attire / Dani P.L.

設計レビューで誤解されていることは、レビューを受ける技術者が設計レビューと業務報告が混乱していることです。
上司と部下が設計レビューを行うと、なぜ仕事がうまく進まないかという説明と追求に終始したり、上司が最高最適の解決方法を知っていて部下がそのご神託を聞くという場になりがちです。

本来レビューの場は設計者とレビューワーがアイデアを出し合って、現状の設計が合理的なものになっているか、他によりより方法が無いかを検討するための共同作業なのです。設計者がレビューの場でとるべき戦略は「いかにこのレビューワーを検討の場に巻き込んで共同作業に参加させるか」であって「いかに自分の苦境を知ってもらうかや、いかにこの場を波風立てずに切り抜けるか」では無いのです。

有効なレビューのためには、レビューワーの質問にはできるだけストレートに、シンプルに、設計者の立場として考えたことを説明しましょう。例えば「なぜこの方法にしたの?」という質問に対して、真っ先に言い訳から説明する設計者がいます。でもその説明はレビューにはほとんど役に立ちません。なぜならレビューワーは設計の課題を解決するために参加しているのであって、設計者の置かれた問題を解決することは設計レビューのスコープ外の話なのです。

レビューワーの質問には駆け引きなしでシンプルに現状を説明し、今何が不足している、どんなヘルプがほしいとかを付け加えます。設計者が抱えている課題が把握できて初めて問題解決に向けてレビュー会議が進み出すのです。