課題解決はプロセスモデルに照らして現状を受け入れることから

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Observer / h.koppdelaney

どんな組織でも組織活動を行なうために有形無形を問わず何らかのプロセスモデルがあります。組織活動が上手く動かない時はこのプロセスモデルに立ち戻って課題解決を行うことになります。課題解決でとても重要なことは「どんなしくみでもすべきことがちゃんとできておればさほど問題は起こらない」ということです。

課題解決に関与する人が多いと、それぞれに得意なプロセスモデルがあって、やれウォーターフォールだのCMMIだの、PMBOK、SCRUMだのと自分の得意なモデルを押し出して、ほかのモデルとの違いをあれこれと比較しがちです。しかし、大きな問題を抱えているプロジェクトにとってはマネジメントモデルの些細な違いはほとんど関係ありません。

どんな組織でもするべきことがちゃんとできていればそんなに問題が出るわけではありません。問題が噴出するのはなにか「ふつう」ではない部分があるのです。自分が理解できる手近なプロセスモデルに照らしあわせて現状を見れば、何がうまく行っていないのかが見えてきます。

課題解決の原点は「現状の姿」です。現状を直視し、起こっている問題をあれこれ批判するのは後回しにして、まずはその状況であることをすべて受け入れることから始めます。プロセス改善で一番重い作業はこの「現状の姿」をしっかり受け入れるということです。

その現状を本来の「ふつう」の状態に変えていくのが改善活動となります。「ふつう」の状態までどのように持ち上げるかという筋道の違いがプロセスモデルの差にあたります。
どの筋道をたどればいいのかは、「現状の姿」をはっきり腹に落としてから考えることです。