川西町吐田 油掛地蔵の地蔵盆2025
2025年7月23日撮影
7月23日は地蔵盆の日です。奈良では7月または8月の23日,24日に地蔵盆が行われます。旧暦から新暦に変わったときに7月開催と8月開催が別れたのかと思っていましたが、元分5年(1740年 8代将軍 徳川吉宗の時代)の「南都年中行事」という書物には「他国では7月24日を地蔵祭とするが、南都では6月24日を専ら法会とする」として地蔵盆が紹介されています。地蔵祭は古くから6月開催と7月開催があったようです。
長い前置きはこのへんで、
今日は奈良県川西町吐田(はんだ)の油掛地蔵の地蔵盆に行ってきました。
過去の投稿(2024/7)→川西町吐田の油掛地蔵で地蔵盆が行われました
過去の投稿(2022/7)→川西町吐田 油掛地蔵の地蔵盆
日中のうだるような熱気が少し引いてきた頃、自治会の皆さんによって地蔵盆の準備が始まっていました。
いかにも夏らしい雲が水田に広がっています。雲の中、トンボとか野鳥が家路に急いでいます。
ここのお地蔵さんは「油掛地蔵」のお名前の通り、みんなが油をかけてお参りするもので真っ黒でテカテカと光っています。このあたりは大和川と佐保川の合流地帯で、昔から洪水に悩まされてきた地元の人々が油が水をはじくことにちなみお地蔵さんに油をお供えしたと伝わっています。
また、クサ(できもの)が治るように願掛けする風習もあったようです。
提灯を携えてお参りにかられる方もおられます。提灯を持っている人に聞くと、代々家に伝わっているマイ提灯だそうで、地蔵盆のときにしか使わないなぁとおっしゃっていました。
広々とした水田の中の地蔵堂の提灯に灯りが入り、僧侶のお勤めが始まりました。
茜色の夕空が徐々に群青の世界に変わっていきます。懐かしい気分がする夏の夕暮れでした。






