初夏を彩るネムノキの花 〜明日香稲渕、葛城市南藤井〜

2021年6月21日,26日撮影
今年の夏至は6月21日です。二十四節気の「初夏」から「初秋」までのちょうど中間にあたり、二十四節気でいうと夏の真ん中となります。
実生活の季節感でいうと夏のかかりという感じで、これから本格的な夏を迎えます。
この季節に花をつける夏の雰囲気の花ということでネムノキの花を撮影しに行きました。

〜明日香稲渕のネムノキ〜

2021年6月21日撮影
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明日香のネムノキというと真っ先に飛鳥川をわたる飛び石のネムノキを思い浮かべます。今回も飛び石のネムノキに立ち寄ったのですが花が少なかったのでカメラはバッグから出さず、稲渕の棚田の方へ行きました。ここにもネムノキがあります。

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棚田ではつい先日に田植えが終わったようで、ちょっと足腰がおぼつかない稲苗がゆらゆら風に揺られています。きれいに湾曲した水田を見下ろすようにネムノキも風を受けていました。

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秋のヒガンバナと案山子のシーズンならこの辺りはたくさんハイカーが散策を楽しまれるのですが、この季節はあまりハイカーに出会うことがありません。古の明日香の都に思いを馳せるのにはちょうどいい季節だと思われます。

〜葛城市南藤井のネムノキ〜

2021年6月26日撮影
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最近SNSで知った葛城市南藤井のネムノキを見に来ました。この辺りから御所市にかけては金剛・葛城山の山裾に農地がひらけ棚田も多く見ることができます。
このネムノキも水田を見下ろす土手に植えられていました。

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ネムノキがある土手の上に農道があるので、ネムノキを俯瞰する位置から写真を撮ることができます。

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ネムノキの花は糸状に長く伸びた雄しべと淡いピンクの色が特徴で、その繊細な姿にふさわしくあっさりとした色に仕上げようか、それともこの夏っぽい空気に合わせてこってり仕上がるか悩みどころの多い花です。これはややこってり味です。

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たくさんの花が咲いていますが、その中からしゃきっと雄しべが伸びている花を探すのが難しいようです。調べてみるとネムノキの花は夕方に咲き始めて、朝になるとしぼむと書かれていました。午前中にというか、朝早くに来ないとしゃきっとした花は撮影できないようです。