小さなプロジェクトが立ちあがらない組織

最終更新日


Starting to fly / Tambako the Jaguar

以前のプロジェクトに比べて最近のプロジェクトは必要とされる技術要素が格段に多くなってきています。ちょっとしたプロジェクトでも、アーキテクチャ設計の専門家や、データベースエンジニア、ネットワーク、組み込み用のOS,コンピュータセキュリティ、UXのデザイナー、テスト設計者、オフショア開発の専門家、、、本当にたくさんのスペシャリストが必要とされます。

いままでのメーカーは技術の高度化が競争力の源泉であったので、組織の分割を行うことで仕事の専門性を高め、多くのスペシャリストを育成をしてきました。このような組織でプロジェクトを立上げるために必要なメンバーを集めると、それぞれの組織からメンバーを集めることになり、かなり大人数のプロジェクトチームとなります。つまり、新規事業をスタートアップするために、テスト的に小さなプロジェクト動かすということができにくくなっているのです。

このような組織では、たとえスタートアップのプロジェクトでも多くの人数がアサインされるので、プロジェクト収益を得るためにはかなりの販売台数を見込まなければなりません。そしてたくさんの製品を売ろうとするために、万人受けするいろいろな機能が付け加えられ、ますますプロジェクトは巨大化し、歩みの鈍いプロジェクトに変わり果ててしまいます。

組織の分割を進めすぎた組織では小さなスタートアップのプロジェクトを立ち上げるのは難しいものです。そしてそのような組織は激しく変化していく社会から猛烈なスピードで取り残されていきます。あなたの組織で期間3ヶ月、費用300万円のプロジェクトを立ち上げる事ができるでしょうか。

小さなスタートアッププロジェクトを立ち上げるには、技術多能工が必要です。小回りのきく仕事パートナーを探しましょう、いままでの技術資産を再利用できるよう整備しましょう、オープンソースを上手に使いましょう、ちいさなスタートアッププロジェクトの重要性を上司に説明してみましょう。