メンバーの自発的な行動を引き出すのはリーダーの仕事

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Angry / vauvau

プロジェクトリーダーとメンバー間の意思疎通がうまくいかずに、ギクシャクと動きにくいプロジェクトがあります。リーダが笛を吹けどもメンバーがまったく踊らず、リーダーの意向とは異なる仕事内容で、お互いにフラストレーションが溜まっていきます。

リーダーが指揮命令で動かすというマネジメントスタイルを強く出しすぎて、メンバーの自発的な行動を引き出そうという試みが少ないのが原因かもしれません。あるいは、リーダーがメンバーの仕事の中身に興味が薄かったり、自分の得意分野でないためにコミュニケーションが少なすぎるのが原因かも知れません。

チームリーダは、メンバーが自発的に行動を起こしプロジェクトがいい方向に動くように意識して働きかけることが必要です。それは「ああしなさい、こうしなさい」と細かな管理統制を行なうのを控えて、メンバーが好ましい行動をとった時にすぐにその結果をほめるなどのポジティブなフィードバックを返すことです。

行動の直後によい成果が得られたり好意的なフィードバックを受けると、その行動は増加されます。あるいは行動の直後に悪いことが解消しても、その行動は増加します。行動のあとに成果が現れた時に時間を空けずにほめるのが効果的です。

チームリーダが、もし品質を上げたいならメンバーの品質を上げる行為を見つけてほめます。プロジェクトのベロシティを高めたいならベロシティを高める行動を見つけ出してほめます。いいことがあった経験–リーダーに認められるなど–が繰り返されると、自分からいいことを引き起こす行動がどんどん強化されていきます。

リーダーとメンバー相互の信頼がまだ確立していない場合は、自主的な行動の引き起こしが形成されるまでは、その都度頻繁にフィードバックすることが大切です。信頼が確立してきたらその頻度を落としてもいいですが、それでも時々はフィードバックが必要です。

プロジェクトの動きが悪い時、メンバーの自主的な行動を引き起こしたい時は、行動に対する適切なフィードバックをができているか確認しましょう。