レストランのまかないランチから学ぶ若手育成

Chef David Adjey 586K_2120_r / N A I T

レストランのまかないランチを作るという仕事は、本当にいい教育プログラムだと思います。まかないランチ作りは、たいてい経験の浅い若手が担当します。厨房の仕事は様々な工程に機能分割されていて、普段はその一部分しか経験できないのですが、まかないランチではすべての工程を自分でやることになります。

料理場にある材料を使って、できるだけ原価をかけず、食べる人の好みも考慮してメニューを考えるところから始まります。レシピも自分で考えなければならないかもしれません。手早く作るための段取りも工夫しなければなりません。そして食べてくれた先輩たちからの遠慮ない手厳しいフィードバックがすぐに返ってきます。

この次には美味しく食べてもらうために、フィードバックから今回のまかないランチをふり返ります。先輩たちの味の好みを知って、新しいメニューを開発しなければなりません。材料の選定方法や調理方法などの調理のプロセスも改善しなければなりません。このサイクルを毎日繰り返すことになります。

普段の自分に任された工程で技術を磨いていく事とは別に、自分が全工程の責任を持って食事をサービスするという異なった立場でのトレーニングが毎日行われることになります。そりゃ力がついていきますね。