自チームの価値を説明する

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COBOL Rube Goldberg by Phil Manker
COBOL Rube Goldberg by Phil Manker / Phil Manker

ソフトウェア開発を経験したことがないトップ層にとって、ソフトウェア開発という仕事が理解しづらいようでよく誤解を受けます。たとえば、既存のソフトがあれば簡単に派生開発ができるだろうとか、いつでも変更が可能だとか、同じ仕様なら誰が作っても中身が同じ品質になるだろうとか。
これらの誤解の原因は、トップ層にソフトウェア開発の内容を説明できない、あるいは説明しようとしないマネージャー層にあります。その大事な部分を説明できていないので、トップ層はなかなかソフトウェア開発という仕事の価値を理解できないのです。

トップ層からソフトウェア開発を見ると、いまのチームで開発しているソフトウェアは、実際は他の誰かと交替しても同じレベルで作ることができるんじゃないかとか、開発プロセスを厳守して、決められた手順で決められた工数で作業を行い、予定した計画を守ってくれる、そんなチームに簡単に交替させることができるように思えてきます。つまりソフトウェア開発が誰とでも代替可能なコモディティな技術に見えてきます。

ソフト開発がコモディティ技術に見えると、会社はソフトウェアへの開発投資をただのコストとしてしか見なさなくなります。開発側からの報告では、成果物を作るために投入したコストと費やした時間に焦点が当てられ、ソフトウェアがもたらす成果や利益は重視されなくなります。

マネージャーがやるべきことは、チームの仕事の成果が事業に対してどう貢献するのかを明快なビッグピクチャで説明します、そしてなぜ自分のチームでないとそれができないのか、それが会社にとって最も良い選択なのかを何度も説明をすることです。