田原本町の鍵・今里の蛇巻き
2025年6月1日撮影
奈良県田原本町の鍵・今里の蛇巻き(じゃまき)を見てきました。蛇巻きは、毎年6⽉の第1⽇曜⽇に今里の杵築神社と鍵の八坂神社で五穀豊穣を願い⾏われる野神行事です。旧暦の5月5日の端午の節句にちなんで行われ、男の子の成長を祝う節句行事でもありました。

蛇は朝の8時頃から八坂神社境内で準備が始まり午後2時頃に宮司の祈祷、お祓いを受けて町内の練り歩きが始まります。
鍵の蛇は250Kg超えの大きな頭もつ蛇で、農具の模型が入ったドサン箱が先導し町内を練り歩きます。
こちらは今里の蛇です。杵築神社に行くと氏子の皆さんの手によって長い胴が綯われている最中でした。
長い胴の蛇をみんなで肩に担ぎ、町内の家々をおめでとうと祝いながら回ります。
巡行の途中の数カ所で、蛇綱で人を巻き込んでは歓声が上がります。
再び鍵に戻り、蛇が榎の木に掛けられる様子を見ました。鍵の蛇は頭を下に尾を木の上に掛けられます。(降り龍)
こちらは今里の様子です。今里の蛇は頭を上に胴を時計回りに榎の木に巻かれます。(上り龍・昇り龍)
蛇を作る藁は、鍵の蛇は稲わら、今里の蛇は麦わらが使われます。今里で氏子さんに聞くと、この蛇巻きを行うために有志の方が大麦を栽培していて今年は5月23日に麦刈りを行なったと教えてくれました。昔は大麦を食べたけど今は麦茶にするしか用途がないそうです。
今里では、藁の先にくくられたわかめの味噌煮を頂きました。素朴で懐かしい味で美味しいものです。ここでも野神さんと味噌汁、わかめがセットになっているのですね。







