東大寺二月堂から大仏殿の桜

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2025年4月5日撮影
春のこの時期、日にちが過ぎていくのは速く感じられて、あっという間にお水取りから20日も経ちました。今日は東大寺に用事があったので二月堂まで上がってみました。二月堂はすっかり春の風景に変わっていました。

二月堂の舞台から見下ろすと境内は桜でいっぱいです。この穏やかな風景を見ているとこの場所で練行衆の声明を聞いたり、大きな松明を息を呑んで見ていたのが遠い過去の出来事のように思いますが、わずか20日ほど前の出来事です。

最近はインバウンドの観光客が増えてきています。SNSではマナーの悪い観光客で困っているという投稿をよく目にしますが東大寺界隈を歩いていてあまりひどいマナーの観光客には出会いません。SNSは些細なことを大きく記述しがちで、正確に世の中の動向を知るメディアとしては無理があると思っています。

二月堂の裏参道を降りていきます。石畳の階段の両側を塔頭や講社の建物の土塀が続きます。それぞれの建物の桜やモクレンが競うように花を咲かせています。

このモクレンは入江泰吉さんの写真で有名となったモクレンです。入江さんは1980年頃この写真を撮ったのですがそれは45年ほど前の話。
モクレンもすっかり樹高が高くなって同じアングルでは写真を撮ることができません。

裏参道からまんなをし地蔵にのぼる分かれ道の桜です。このあたりが一番花の密度が高そうで、観光客は足を止めて満開の桜をカメラに納めていました。

見事な枝垂れ桜が土塀の向こう側から枝を伸ばしています。

供田(くでん)から大湯屋近くの桜です。

大仏殿裏の桜です。あと4,5日もすればこのあたりは桜のトンネルとなり花吹雪が楽しめそうです。

指図堂の桜です。

こちらは勧進所の桜で、赤門から中の枝垂れ桜を撮らせていただきました。勧進所は通常非公開ですので門の外から拝見することになりますが、この桜も美しい桜で、入江泰吉さんも撮影されています。