ササユリの季節がやってきた〜橿原市新沢千塚古墳、室生深野〜

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2025年6月5,7日撮影
ササユリの開花の季節となったので橿原市新沢千塚古墳、室生深野へササユリを見に行きました。
ササユリは低山地の林の中や、草地で6月から7月にかけて淡い桃色から白色の花を咲かます。日本特産のユリで、葉が笹(ササ)に似ているところからササユリと呼ばれています。繁殖力は弱く成長の速度も遅いので野生のササユリに出会うことは稀で、保護育成されているのを見るのが普通です。

橿原の新沢千塚古墳群公園のササユリ

新沢千塚古墳群公園は橿原市南西部に広がる公園で、丘陵地に約400基の古墳が公園内にあります。公園中心部の駐車場に車を停めて、県道をわたり公園の北のエリアに道沿いにササユリが咲いていました。

開花した花弁はガクに近い部分にうっすらピンク色がありますが、全体はほとんど白色の花弁です。一方、まだ開いていない蕾は全体がピンク色に覆われています。開花が進むに連れピンクから白色に変化していくのか、単に個体の差なのかはよくわかりません。

散策路を歩いているとササユリだけでなくいろいろな野草が花を付けていました。ノアザミの花に白い綿毛が絡まっています。チガヤの穂のようです。

カタバミの花です。ガーデニングされる方からは繁殖力が強く抜いても抜いても新しく生えてくる厄介者とされることもあるようですが花はとっても可愛いです。

室生深野のササユリ

棚田風景が広がる室生深野は「日本の里100選」にも選ばれている棚田が美しい集落です。平成18年から地域の深野ササユリ保存会の方々によってササユリの保護・増殖活動が行われています。

県道の東向き斜面がササユリの保護区となっています。午前中だけ日があたり午後からは日陰になるこの環境がササユリの育成に向いているようです。

深野のササユリはややピンク色の花弁です。いろいろなWebを見るとタカサゴユリと書かれている記事もあったので違う種類かもしれません。

とても気品がある美しいユリです。眼下には里山100選にも選ばれた深野の美しい棚田も見れて、ゆっくり花を楽しむことができました。