東大寺修二会2025〜社参 注連撒き〜
2025年2月21日
別火入りの翌日には参籠中の無事を祈願する「社参」が行われました。昨夜に別火入りした練行衆と加供・仲間の皆様が和尚を先頭に別火坊から二月堂に向かわれました。
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練行衆の一行は戒壇院から勧進所、大仏殿、天皇殿、開山堂を順に巡拝されます。戒壇院と勧進所の間では東大寺幼稚園の園児さんたちから練行衆へ(というよりは園長先生に向けて)可愛い声援が送られました。
大仏殿では中門の外から大仏様に拝礼されます。
天皇殿への巡拝の後、大仏殿東側の猫段から鐘楼に向かいます。猫段の中ほど、鐘楼の南側では平衆が法螺貝を吹きます。
写真の真ん中に写っている中灯の望月大仙師の懐には巻紙状の物が見えます。後で知ったのですが、参籠する練行衆の名前を記録するための文巻(ふみまき)だそうで、この後の試みの湯で使われます。
閼伽井屋の前あたりでも法螺貝が吹かれて、練行衆の一行は湯屋に向かいます。練行衆は湯屋の前で三役・童子の出迎えを受け湯屋に入っていかれます。湯屋の中では「試みの湯」が執り行われます。練行衆一人一人に参籠の意思を確認しているそうですが、その内容は外からは全くわかりません。
試みの湯の後は二月堂の舞台に上がり、聖武天皇稜に向けて遥拝されます。遥拝が終わると南階段を降りて興成社を通り解散されます。
練行衆が解散した後は注連撒きと注連縄張りが行われます。注連撒きでは堂童子が遠敷神社、飯道神社に輪注連を供えたあと石段から練行衆の童子達に輪注連を投げます。童子達はこの輪注連を受取り練行衆の自坊の玄関に掛けます。うまく受け取れずに地面に落ちてしまった注連縄は「チリ」といって使えません。「チリ」は見学している人に渡されることもあります。