桜井市談山神社のけまり祭

最終更新日

2023年11月3日撮影

桜井市にある談山神社では毎年4月29日の昭和の日と11月3日の文化の日に古式に則った蹴鞠(けまり)奉納が行われます。この蹴鞠を見ようと思い立ち多武峰の談山神社へ行ってきました。談山神社は紅葉の名所としても知られていて、十三重塔の周りの紅葉は見頃を迎えていました。

談山神社のけまり祭は神社に祀られている藤原鎌足が、飛鳥法興寺の蹴鞠会で初めて中大兄皇子とまみえ、その後の「大化改新」の発端となったという故事にちなんで行われています。けまりに使われている鞠はこんな形で2枚の鹿の皮をつないで作られています。

十三重塔の下の境内(けまりの庭)に青竹を立てて四角く区切られた鞠庭が設けられています。神事のあと、京都蹴鞠(しゅうぎく)保存会の方々がもみじの枝に鞠を挟んで入ってこられました。

蹴鞠は8人のチームで行われます。「や」「おう」などの掛け声をかけながら鞠を地面に落とさないように蹴り続けるのですが、なかなか難しそうで、長く蹴り続けると観客から拍手が起こります。

けまりはできるだけ地面に近い位置で優雅に蹴るのがよいとされていますが鞠がコントロールできなくなると意外にハードな動きがあり、砂煙が上がるほどの勢いでリカバーに走ります。

紅葉が始まった境内で行われるけまり祭り、神社に訪れた人たちは歴史に彩られたみやびな行事を楽しんでいました。