奈良市の藤の名所を巡る〜萬葉植物園、春日大社、飛火野〜

2021年4月26日
春日大社の萬葉植物園が昨年2020年4月から新型コロナウイルスの感染拡大予防と園内改修のためずーっと閉館されていました。
1年ほど経過した今年の4月24日(土)に再開園されたということで藤の花を見に植物園を訪れました。

萬葉植物園の藤

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萬葉植物園は万葉ゆかりの植物を多種、少量の栽培と展示をしているのですが、藤はたくさん栽培されていて、20品種、約200本が植栽され、奈良市有数の藤の花の名所となっています。昨シーズンは見れなかったので2年ぶりの萬葉植物園です。こんなに藤の花が多かったかなと思うほどたくさんの藤がほぼ満開を迎えていました。

4月下旬になって奈良県のコロナ感染者数が初めて100人の大台に乗り感染が急拡大しています。そんな状況もあったので再オープン直後の土日を避けて月曜日に訪れたのですが、園内には藤の見学者が大勢来られていました。

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藤の房が長いのか、藤棚が低めに作ってあるのか、藤棚の下を歩くときは頭に藤の花がかからないように気をつけながらの散策となります。

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この藤はあまり房が長くならない藤で、鮮やかな紫色がとても印象的でした。

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園内の池の水面からの反射光に藤の花房が透けてキラリンと輝いています。

春日大社砂ずりの藤

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萬葉植物園がかなり人が多くなってきたので春日大社に移動しました。さすがに「藤原氏」の氏神としての歴史を重ねてきた春日大社ですので境内の随所で藤の花を見ることができます。ちなみに神紋は「下がり藤」ですし、御巫さん(みかんこさん)の髪の飾りも藤の花です。

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境内にたくさんある藤の中でも樹齢800年の「砂ずりの藤」が名木としてよく知られています。藤棚から紫色の花房が1m以上にも垂れ下がり、地面の砂に届くほどの長さになることからこのように呼ばれています。毎年の気候によって育成状況が変わりますが、平成15年には1m72cmまで伸びたという記録がありました。

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砂ずりの藤を南門を背景に撮影してみました。

飛火野の野藤

2021年4月25日撮影
野藤を撮影しながら飛火野を散歩しました。

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今年の野藤は一段と豪快に咲いていました。飛火野だけに限らず、奈良県の各所を走っていると今年はやけに野藤が目に付きます。

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今年は藤の当たり年なんでしょうかね。

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藤を見ながら飛火野をあるいていると、向こうから若い女性の二人連れがやってきました。なにか楽しそうに話し合っているのですが、どうも中国、台湾あたりの言葉のようで残念ながら理解できません。でもとても楽しそうに飛火野を歩いています。
小川の側のクスノキの大木のところで二人が立ち止まり大きな木を見上げています。そして二人が目くばせをしたと思ったら、突然美しい声で歌い始めました。しかもきれいにハモっている!
一曲終わるまで聞かせていただきました。ありがとう。

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地面に落ちた藤の花を鹿たちが無心に食べています。
鹿が桜の花びらを食べるのは知っていたのですが、藤の花びらも食べるのは知りませんでした。今年はたくさんの藤の花を食べれそうです。