下市町才谷の稲荷桜からモクレンの立石へ

4月5日撮影

観光客で激混みの吉野山を脱出して下市方面へ抜けました。
勝手神社の駐車場で「地元の人だったらこの道知ってるやろ?」と言われましたが「あ、はい」と返事をしましたが走ってみたら初めて通る道でした。

DSC 7034村上

義光の墓で桜をゆっくり見てから下市町方面をめざします。ちょうど吉野町と下市町の境界に水源地があり一本桜が咲いていました。立派な桜なんですが人知れず咲いているのがもったいなさいっぱいです。

県道をゆるゆる走っていると山の上にあがる分岐があり「これより300m先にNHKで放映された桜の巨木があります。どうか御覧下さい」という丁寧な立て看板が立っています。その言葉に従って山の上の方へ登っていくと小学校らしい建物がありました。

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この建物は旧才谷小学校ということです。かわいい小学校の建物で、昭和45年(1970年)に下市小学校に統合され廃校になりましたとさ。廃校から50年近いのですがしっかりした建物でまだまだしゃきっとしています。地元の人達が大切にメンテナンスをされているんでしょうか。

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小学校のすぐ近くのお稲荷さんの社のそばにめざす桜の木がありました。この桜は樹齢350年の大木で、お稲荷さんにちなんで稲荷桜と名づけされています。すでに今年の満開の時期は終わったようで大半の花びらは散って無くなっていました。大きな幹がくねりながら成長して野武士のような荒々しさがあります。お稲荷さんの山全体を天上から覆うように太枝が伸びています。満開の時期はさぞかし見事な桜の花が見れたのでしょう。

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山桜は成長していくにしたがいどんどん枝を広く伸ばすので古木になると自重で枝が裂けてしまうようです。この桜も枝が裂けてしまったのでその部分から腐らないよう炭素系の塗料で補修されていました。

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廃校の校庭では地元の人達が小学校の机と椅子で円座になりお弁当を広げていました。花見なんでしょうけど飲めや歌えやという雰囲気ではなく穏やかに世間話や山菜の炊き方などで話が盛り上がっています。この校舎で勉強したんだよというご老人もおられました。風が吹くと円座の上に花吹雪が降りそそいできます。話しこんでいた人たちは話を止めて桜の枝先の方に視線を上げます。

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才谷から立石に移動しました。
下市町の立石から伃邑(よむら)、小路はモクレンの里として知られています。
こちらは立石の正覚寺の桜で満開の時期は過ぎていました。

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四月になるとモクレンだけでなく、梅、サンシュユ、桜、モクレンなどの花が咲いて里山がはなやかに飾られます。