葛城市新町、御所市出屋敷のとんど
2024年1月14日撮影
1月15日は小正月。小正月の前日の14日には奈良県の各所でとんどがあります。
どんど焼きは、正月に家にきてくださった年神様をお見送りするという意味があり、広い平地に竹を組んで火をつけて、正月飾りを燃やしたり、お餅を焼いたり、その火を持ち帰り神棚に供え、小豆粥を炊いたりするなどの風習が残っています。
今年は葛城市新町と御所市出屋敷のとんどを見せてもらいました。
こちらは葛城市新町のとんどです。この地域のとんどは竹ですのこ状に胴を作るのが特徴で、今年の恵方の方向にしめ縄が飾られています。
しめ縄には木炭が昆布で巻かれ紅白の水引きで結えられていました。
とんどの胴から中の稲わらが引っ張り出されてそれに火が着けられます。
とんどの火は一気に燃え上がり、青竹からは豪快な破裂音が轟きます。
火の勢いが収まるととんどの火を提灯に移してそれぞれの家に持って帰られます。いまでもこんなに多くの方が提灯を使っていることにちょっと驚きました。ちなみに私の田舎では燃えた竹をそのまま引きずって帰ったような記憶があります。
新町よりすこし遅れて出屋敷のとんどに火が着けられました。あたりはすっかり暗くなっており、とんどの火の向こうに上弦の月が輝いています。
こちらも提灯持参率はかなり高いようです。近くのお母さんに聞いてみると、家には大小の提灯があって小さいのはとんどの火を持って帰るために、大きいのは秋祭りで飾るのに大事に使っているそうです。