下市町,西吉野町の桃源郷を訪ねて

2021年3月18日撮影

東大寺のお水取りも終わり、奈良に春めいた日が続くようになりました。そろそろ下市町から西吉野町の春の花を見たくなる時期です。

毎年恒例ですが、下市町から西吉野町へ花の行脚を行いました。
過去の記事→2020 下市町から西吉野町の桃源郷をめぐる

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ここは下市町原谷の啓翁桜の谷です。ちょうどいい時期に来れたようで、山の山腹全体が満開の桜で埋め尽くされています。周りには誰もおらず、聞こえるのは風の音と鳥の声だけです。
撮影ポイントの山道の脇には害獣よけのフェンスが設けられていて、昨年よりは撮影しにくくなりました。それでもこの景観が見えるだけで十分満足です。

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啓翁桜はもともと切り花用として栽培されていたようです。そのせいか花びらが他の桜に比べて濃い目のピンクです。桜の写真を撮ったときにピンク寄りに現像しがちですが、どうもこの啓翁桜の色のイメージが強いのかなと思っています。

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下市町原谷から山を降りて下市町のよ邑、立石を花を探しながら移動しました。ここは下市町立石の定番の撮影ポイントです。

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サンシュユが今が盛りと咲いていました。

下市町から西吉野町へ移動します。

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下市から西吉野に至る県道20号(下市宗桧線)の栃原では県道を覆いかぶさるようにしだれ桜が咲いていました。今年の桜の開花が早いようでもう7部咲きぐらいとなっています。

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西吉野町鹿場までやってきました。山の谷間に啓翁桜、サンシュユ、花桃が咲き乱れています。西吉野の桃源郷として写真家に愛されているポイントですが、こんな真っ昼間に来る人は珍しいようです。真面目なカメラマンさんは夜明け前から撮影されています。
撮影しているとバイクでやってきたお兄さんに「何を撮っているのですか?」と聞かれました。「え?、、、この眼の前のきれいな花を撮っているんですけど」
「え?この花を?」「ええ。きれいでしょう」「?」
聞いてみると彼は元々は鹿場で生まれ育って、今では奈良県の平野部で生活をしています。お彼岸なので墓参りで実家に帰ってきたようです。子供のころから見なれた当たり前の光景なので、今見てもなんとも感じないということでした。
この場所は風景写真の有名なポイントで夜が明ける前からこの風景を撮影する人がやってくるんですよ説明すると、そんな馬鹿なと呆れられました。

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そんなやり取りがあった鹿場を後にして、丹生川を挟んで対岸の川岸地区へ移動しました。ここは鹿場よりもっとメジャーな撮影ポイントです。
啓翁桜、サンシュユ、花桃はそれぞれ開花時期が異なるのですが、ちょうどどの花も咲いているいい時期にこれたようです。