宇陀市室生 下笠間の虫送り

2018年06月18日撮影

夏至の前後になると、東山中と言われる奈良盆地の東側の山間部の地域(奈良市、天理市、宇陀市が接している地域)では虫送りが行われます。虫送りは水田につく害虫を松明の炎で追い払い、虫を供養するとともに今年の豊作を願う伝統行事です。今回は宇陀市室生の下笠間の虫送りを拝見しました。

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開始時間が近づく頃に村のあちこちから松明を手に、「どんど辻」と呼ばれる場所にみんなが集まってきます。

DSC 2324ほら貝が虫送りの始まりの合図です。

下笠間の虫送りでは笠間川の上流の染田、小原、上笠間から追われてきた害虫を隣の山添村に追い払うのだとおじさんが笑いながら教えてくれました。

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周りが薄暗くなり始めた頃、どんど辻で火が燃やされそれぞれの松明に火が移されます。いよいよ虫送りが始まります。

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虫供養の御札を持った融通念仏宗のお坊さんの先導で思い思いの自作の松明をかかげて歩いていきます。

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たくさんのお子さんが参加されてとても賑やかな虫送りです。

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隣の集落の境まで行くと松明が集められ燃やされます。お坊さんが虫送りのお札を立てて読経が行われました。